君を借りてもいいですか?
するとそこに圭子の旦那さん、その横に男性が写っていた。
圭子が言うだけあって爽やかそうな好青年。
「年齢はうちの旦那と同い年の32歳。最近彼女と別れて新しい恋がしたいんだって。それで栞の写真をこの彼に見せたらぜひ会いたいって言うの。だから会ってね」

完全に命令だ

「でも…」

「でもは却下。私はね、この4人で家族ぐるみの付き合いをするのが夢なの。残すは栞だけ!いい?あとで詳細LINEで送るから絶対会うこといい?」

親切なのかお節介なのか…

結局行かざるを得なくなった。



そして木曜日

「お次の方どうぞ」

パソコンの画面を見ながらカウンター業務をしていた。

本の貸し出し、返却の場合は普通本をカウンターに置くものだが、

「あの?」

何も置かないので、何?と思って顔をあげた。

するとそこに立っていたのはなんと白石さんだった。
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