突然婚⁉︎ 〜きみの夫になってあげます〜

お風呂から上がったら、シンちゃんの姿がなかった。

「……シンちゃん……どこ?」

わたしの目は彷徨(さまよ)うように、家の中を見回した。

そのとき、玄関の方で物音がした。
ドキッとして、とっさに身が(すく)む。

足音がだんだんと近づいてくる。

そして……

「……あれ、櫻子、もう風呂から出たのか?」

……シンちゃんだった。


わたしは心の底からほっとした。

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