突然婚⁉︎ 〜きみの夫になってあげます〜
「ごめん、ごめん。一人にして」
シンちゃんがわたしをきゅーっと抱きしめて、頭をぽんぽんとする。
「櫻子の好きなプリン買ってきたよ。風呂上がりに食べてもらおうと思ってね」
シンちゃんはコンビニの白いレジ袋から、プリンを取り出した。わたしの好きなファミマの窯出しとろけるプリンだった。
早速わたしはカップの蓋を開けて、一口食べる。
冷んやりしてなめらかでとろける食感がそのまま、お風呂上がりで水分を欲する喉につるんと通っていく。
「……美味しい」
心からぽろりと出てきたように、わたしはつぶやいた。
「……だろ?」
シンちゃんはしてやったりとドヤ顔をした。