突然婚⁉︎ 〜きみの夫になってあげます〜

「……櫻子、息吐いて……力抜いて……」

シンちゃんが、くるしそうに唸った。

「おれまで……キツい……」

彼から「おれ」と言う一人称を聞くのは初めてだった。

「ご、ごめんなさい……ひさしぶりだから……」

わたしが喘ぎながらつぶやくと、

「櫻子が……ほかのヤツとも……こんなことしたことがあると思ったら……嫉妬で気が狂うから……そんな情報はいらない」

シンちゃんは心底イヤそうな顔をした。

「こんなに狭いんだから……櫻子はおれが『初めて』なんだと思って……大事に、大切に抱く」

同時に、ぐっ、と腰を押し出された。

「ぁん……ぁああ……っ」

わたしの深いところまでやってきた。

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