突然婚⁉︎ 〜きみの夫になってあげます〜
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「……櫻子があんなにエッチだったとは、思わなかったなぁー。
まさか、自分からカラダを押しつけてきて、もっともっとって『おねだり』するなんてさ。
まるで、娼婦みたいに色っぽかったよ。昼間の清楚なイメージとは真逆だったね。
……もちろん、僕は大歓迎だけどね」

しみじみと語るシンちゃんのありえない言葉に、わたしは危うくおみおつけを噴き出すところだった。

「ちょ…ちょっと、朝ごはんのときに言うことじゃないでしょっ!」

白ごはんに豆腐とネギと油揚げのおみおつけ、そして納豆に甘くないだし巻き玉子という、これぞ「正統派ニッポンの朝ごはん」を前にして、なんてこと言うかなっ!?

……まぁ、つい先刻(さっき)まで「あんなにエッチ」なことをさんざんしていたおかげで、もうとても「朝ごはん」とは言えない時刻だけれども。

「ごめん、ごめん……櫻子が僕のものになったことが、うれしくてね」

そう言うと、シンちゃんの顔が近づいてきて、わたしのくちびるに、ちゅーっとキスをした。

……今までは、軽くちゅっ、って感じだったのに。

わたしは手にしたおみおつけのお椀を落っことしそうになる。

「もおっ、シンちゃんっ!」

昨夜までは、わたしたちはダイニングテーブルに対面で座っていた。

今日になって、隣同士で座りたい、とシンちゃんが言いだしたのは、こういうことをしたかったためだとわかった。

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