マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
すると、斗弥子は急に黙り込んで「うーん…」と考え込み始めた。
どうしたんだろ。
「とみちゃーん。いくら反対しても俺は星月の彼氏になりますよ?」
「…やかましわ!」
斗弥子は顔を上げて、蓑島くんと横川さんを交互に見る。
そして、また深いため息をついた。
「…わかった。その話、乗った」
え。ええぇぇっ!!
斗弥子、急に何で…!
「とみちゃん、話わかるー」
「悠介が彼氏になんのとか、そこら辺は裏がありそうで納得はしてないけど。…水口ばぎゃふんと言わせるのには、乗った!」
「えっ!そんな理由…!」
それ、横川さんと一緒!
「昔から散々、星月に悲しい思いさせていた水口にはとことん頭にキテる。だから、ぎゃふんと言わせたいとは思うよ?」
「斗弥子、悲しい思いとか、それは私の勝手で瞳真に関係ない…」
「…ある!これだけ想ってる星月の存在に気付かず、他の女…しかも、同じマネの村河とチューしてるとか、ないし!」
「それは私もそう思うー」
「彩里まで!」
すると、その様子を見ていた横川さんが「うふふ」と静かに笑う。
「横川号にたくさんの御乗船、ありがとうございます。これはもう、ぎゃふんと言わせてやりましょう?」
そんな…!
変な同盟、出来ちゃった。