マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「み、蓑島…!」
瞳真の声が低く落とされた。
王子様のキレイな顔は、怒りでビキビキに引きつっていて。
手もわなわなと震えていて、蓑島くんを睨み付けている…!
「…顔貸せ」
「はい?」
「…顔貸せ蓑島ぁっ!」
「顔なんて貸せますかぁー?そんなに俺のイケメン顔が羨ましいってか?だって俺ミスターだもんね!ふっふー」
「…ふざけるな!」
そんなボケ、怒りMAXの瞳真には通用しないって…!
普段、あまり大声を出さない瞳真が、怒鳴っている。
表情もそんなに変えないクールな瞳真…なのに、今は怒りを顕にしている。
まずい。瞳真、キレてる…!
蓑島くんも何でわざわざ怒らせるようなことを…!
「…ち、ちょっと!蓑島くんっ!」
注意を引かせるために、蓑島くんの腕をぺちぺちと叩いてみるが。
「………」
私の方をチラッと見るだけで、何も答えず。
って、何でこういう時だけシカトなの?!
もう!蓑島くん!
「…ひゃっ!」
その時、お腹の辺りが何やらモゾモゾとし、くすぐったくて、思わず声をあげてしまう。
私の腰を抱き締めて離さなかった蓑島くんの手が、動いていた。
ちょっ、ちょっと!