マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
その証拠に、あのパイ揉み事件(…)を遠くから斗弥子と彩里と観賞していた横川さんから写真を見せてもらった。
それは、瞳真の目を丸くした青ざめた引きつった顔のアップの写真…。
『見て見て。水口、顔崩れてる顔崩れてるヤバいヤバいホラーホラー…』
横川さんは、そう言って『ふふふ…』と笑っている。
非常に怪しい人だ。
改めてその写真を目にした斗弥子と彩里も、腹を抱えて大爆笑をしていた。
…みんな勘違いしているようだけども。
瞳真はぎゃふんと言ったのでは、ない。
蓑島くんの奇行に、単にドン引きしただけ。
『はぁ?何このバカップル。エロすぎて頭おかしくね?』
…だなんて、思ったに違いない。
みんなは瞳真のクールな表情が崩れて、面白可笑しくなっているかもしれないけど。
…やられた当の本人である私は、もう恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がないぃっ!
突然登場した蓑島くんが、なぜか瞳真に散々罵声を浴びせた挙げ句。
今度は私が瞳真の真ん前で、後ろから胸を揉まれて、仕舞いには変な声が出ちゃうとか!
いろんな意味で、瞳真に合わせる顔がない…!
それに…とうとう触られてしまった。
男の人に…。
…初めて触られてしまった!
(あぁぁ…)
実は、ここが一番のダメージだったりする。
本当に、痴漢にあった気分だ。