マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「おまえみたいなデカブスが、何で我が神のミスターの彼女になってんだよ!」
デカブス…。
デカブツじゃなくて、デカブス…。
「悠介様にどんな色目使ったのよー!…あ、胸か!そのデカパイ押し付けたのかこのズベタ!…悠介様が爆乳好きだとわかってて、陥れたワケ?!このうんこ!」
だから…悠介『様』って何…。
だめ。笑わせないで…!
そして、この人がズベタうんこ呼ばわりの根源か。
デカパイに、デカブス…。
蓑島くんが爆乳好きってわかっちゃいたけど、陥れるって何…?
って、何この暴言!
どれも微妙過ぎて、言われたこっちが困るんですけど…。
緊迫した場面のはずなのに。
「調子に乗るなよ?!悠介様にとっては、おまえは遊びなんだからな?!愛されてるって勘違いすんじゃねえよ!あぁ?」
「そうだそうだ!」
「よく言った!凉ちゃん!」
一斉に拍手が沸き起こった。
「………」
愛されてるも何も。
私達、偽カップルなので…。
私は、蓑島くんのことを愛しているワケではないので。
遊びだとか勘違いだとか、そんな事を言われてグッサリ傷付かないし。
しかし、彼女たちは私のそんな心情を知らずに、ズバリと私に一言射した凉ちゃんを「いいぞいいぞ!」と称えて、若干盛り上がっている。
私にクリティカルヒットを与えたつもりでいるんだろうか。
残念すぎる…!