マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



「………」


彼女たちが盛り上がる光景を、呆然と見守る。

ここに連れてこられた時は、多少恐怖心というものはあったが。

この残念すぎる様子を目にして、そんなものはどこかへ行ってしまった。




残念過ぎる様子だが。

しかし、もちろんそれで終わりではなく。

しっかりと盛り上がった後は、やはり私の方へと注目する。

女子の一人が「…あぁ?何見てんだよ!」と、私を睨み付けて怒鳴り散らしたことを皮切りに、一斉に、暴言を投げ掛けられた。



「…そおいうワケで?…いろいろ調子に乗ってるようだけど?あんたがミスターに愛されるとか、ないから!」

「そうだそうだ!美少女でもなんでもないくせに気取るなよ!このデカブス!」


そして、別の一人がずいっと目の前に現れ、両手で私の両肩を突き飛ばす。

「わっ…!」

バランスを崩したところ、今度は体当たりでどつかれる。

後方によろめいて、尻餅をついてしまった。

そこを突かれたかのように、女子たちはあっという間に私を取り囲む。

座り込んだ私を、全員で一斉に上から見下ろしていた。


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