マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



彼は、そんな私を受け入れてくれるのかな?…なんて。



…あぁ。期待してしまう自分が切ない。

男の人と付き合った経験がないと、こうもすぐにコロッとなってしまう。

優しい甘い言葉をかけられただけで、期待して調子に乗ってしまう。

こんな調子でいたら、痛い目見そうだ。私。



《ハマったら最後。星月、あんたが泣く羽目になる》



…うん。肝に命じときます。





しかし。

こう思ってしまった時点で、既に遅い。

…と、いうことを、恋愛経験ゼロの私は理解していなかったのである。





そんなことを考えながら足を進めると、サッカーグランドが見えてきた。

パス練始まってる…。

おもいっきり遅刻。



怒られることはないのだけど、何て言い訳にしようか考える。

部員のパス練習を眺めながら。



(………)



…言い訳を考えていたんだけど。

懐かしく、恋しい音が耳を通りすぎる。



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