マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



お母さんの突然の悲鳴で、飲んでいたカフェオレを吹きそうになった。

…って、何?!



まさか、不審者?!



玄関に向かおうと席を立つが、バタバタと足音を鳴らしてお母さんが戻ってくる。

非常に、驚愕といった表情だ。



「せ、せ、せづ!…あ、あ、あんた…」

「お、お母さん…?」

「あ、あち、あの、い、いけ、いけ…お、お、おと…」

お母さん、玄関の方を指差しながら喋っているけど。

吃りまくっていて、何喋ってるか不明。

お母さんが不審者みたい。



「お母さん、落ち着いて」

「…星月、イケメンがあんたを迎えに来てるぅっ!!」

「は、はぁっ?!」



不審者じゃなくて、イケメン?

イケメン…まさか!



お母さんを押し退けて、玄関へと急ぐ。



しかし、そこはまさかの予想通り。




「おはよー!迎えにきた!」



迎えにきた!って…!



玄関先に立っているのは。

私服姿の不審者…いいえ。

蓑島くん。



カーキ色のTシャツに、黒のスキニーデニムを着ていて、足元は黒のトングサンダルを履いた、シンプルで大人な出で立ちの蓑島くん。

モデルみたい…!



っていうか、本当に家に来てしまった…!



< 185 / 800 >

この作品をシェア

pagetop