マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
お母さんの突然の悲鳴で、飲んでいたカフェオレを吹きそうになった。
…って、何?!
まさか、不審者?!
玄関に向かおうと席を立つが、バタバタと足音を鳴らしてお母さんが戻ってくる。
非常に、驚愕といった表情だ。
「せ、せ、せづ!…あ、あ、あんた…」
「お、お母さん…?」
「あ、あち、あの、い、いけ、いけ…お、お、おと…」
お母さん、玄関の方を指差しながら喋っているけど。
吃りまくっていて、何喋ってるか不明。
お母さんが不審者みたい。
「お母さん、落ち着いて」
「…星月、イケメンがあんたを迎えに来てるぅっ!!」
「は、はぁっ?!」
不審者じゃなくて、イケメン?
イケメン…まさか!
お母さんを押し退けて、玄関へと急ぐ。
しかし、そこはまさかの予想通り。
「おはよー!迎えにきた!」
迎えにきた!って…!
玄関先に立っているのは。
私服姿の不審者…いいえ。
蓑島くん。
カーキ色のTシャツに、黒のスキニーデニムを着ていて、足元は黒のトングサンダルを履いた、シンプルで大人な出で立ちの蓑島くん。
モデルみたい…!
っていうか、本当に家に来てしまった…!