マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「とりあえず、イケメンさん!ここで立ってるのも何だから、うちに上がって!上がって!」
そう言って、お母さんは蓑島くんを中へ誘い入れる。
って、お母さん!何してんの!
イケメンだからって何でも許しちゃうワケ?!
私、寝起きなのに!
お母さんの私を無視した暴挙に唖然とする。
「あ、蓑島ですお母さーん。ではお言葉に甘えて遠慮なくー」
蓑島くんも蓑島くんで、お母さんの誘いに乗ってちゃっかりと家に入ってきちゃった!
「ち、ちょっと!」
私を無視した流れに反論しようとするが、お母さんに「こら!」と頬を膨らませて逆に反論される。
「せづ!とりあえず顔を洗って着替えてきなさい!殿方の前にそんな崩れた姿見せるんじゃないの!…さあ、蓑島くんコーヒーでも入れるからこっちにいらっしゃい?」
「えぇっ!」
こんなこっ早い時間に勝手に来たのは蓑島くんだし、勝手に家に上げたのはお母さんでしょ!
私が悪いの?!
蓑島くんも蓑島くんで「お母さんありがとうございまーす」と、ご機嫌スマイルのままお母さんの後に着いていった。
もう…とりあえず、支度しなきゃ。