マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
この人、人の部屋に…勝手に!
私に声をかけられた蓑島くんは、何の悪びれもなく「ん?」とこっちを振り向く。
このっ…!
「な、何でここにいるの!下でワイドショー見ててって言ったでしょ?!」
「だってー。女優さんが合成麻薬持ってて逮捕された事件とか興味ないしー」
「だ、だからって!何で勝手に部屋入ってくるの!」
「だってー。星月の部屋入りたかったんだもーん」
だもーんって…!
すると、蓑島くんは席を立ってこっちにやってくる。
上から見上げられているその角度に、ビクッとしてしまった。
そして、この男はとんでもないことを吐くのである。
「星月、どんな服持ってんの?見せて見せて」
…はぁっ?!
「な、何言ってんの!ダメに決まってる…って、ちょっと!ちょっと!」
蓑島くんは、私の制止を無視してクローゼットの前にドカッと腰かけた。
そして迷わずに引き出しを開けようと手をかける。
「…ダメ!ダメ!やめてぇぇっ!」
蓑島くんが手を掛けて開きかけた引き出しを両手で押さえて押し戻す。
「え?何で?ひょっとして一番上だから下着?」
「………」
何でわかるのよ…。
「だったら、なお見たい!」
「ダメ!ダメダメダメ!」