マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


人様に見せれるような下着なんて持ってないし!

ましてや、この変態に見られるとか、何を言われるか…!

何だか、バカにされてるような気もしてきた…。



私の必死の制止に、彼は「ははっ」と笑っている。



「じゃあやめる。脱がした時の楽しみに取っとく。イチゴ柄のパンツ見たかったんだけど?」

「…脱がないし!持ってない!」

「でも、ここから下は開けさせてー?デート服選んであげるって言ったでしょ」

「…そんなこと言った?」

「言ったー」



いつ…?

…と、考えているその隙に、蓑島くんはガバッと下の引き出しを開けていた。



あ、あぁっ!

とうとう開けちゃった!私のパンドラの箱!

やめてぇぇっ!



…という、私の焦った心情とは裏腹に、蓑島くんは中のTシャツを一枚ずつ取り出して見ている。

あぁ…嫌だ。

バカにされる。

リボンをあしらった可愛いTシャツなんて、もちろんないし。

ショートパンツもミニスカートもない。

あるのは、スポーツブランドや無地のTシャツに、ジャージやデニムだけ。


…幻滅されるだろうな。



ここまで女子力なかったの?!

みたいな。



仕方ない…。

今まで気を遣わなかった自分が悪い…。


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