マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
ドヤ顔だけど、なぜか目がキラキラとさせている。
何で?…ファッションプロデューサー、やりたかったの?
「………」
無言で立ち尽くしていると、エセファッションプロデューサーが「何だ何だ!ノリ悪いねえ!」と笑っている。
うさんくさ…。
「何だ何だ。信用してないの?」
「………」
…だって。普通にTシャツとデニムだよ?
普通の格好じゃん。
可愛らしさのカケラもない。
いや、こんなのしか持ってない自分が悪いんだけどね…。
そんな中でも選んでもらったんだ。
むしろ、感謝すべきか…。
ダサい女?とか思っただろうなぁ…。
「…ごめん。ありがと。これ着るね」
「うん!着て着て!」
「………」
「…早く着ないの?」
「着るから出てってくれる?」
「俺のことは気にしないで」
「…気にするよ!出てって!」
「えー」
エロファッションプロデューサーを、乱暴に部屋から追い出す。
(………)
彼が選んで用意してくれた服たちを、横目で見る。
…蓑島くんは、なぜ。
なぜ、私にここまでするんだろう。