マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
声の方に振り返ると、そこにはジャージ姿でカバンを肩に下げた女子が三人。
振り返った私の顔を確認すると、喜んでこっちに駆け寄ってくる。
「久しぶりだ!まさかこんなとこで星月に会えるなんてやばっ!」
「いつ以来?…もう、どうしてたか心配してたんだよ!何で連絡くれないの!」
「あ、ごめん…いつきも、瑠華も…元気そうだね」
私に駆け寄ってくる二人、いつきと瑠華の後ろに、もう一人。
目を見開いて驚いた顔のまま、私を見つめ続けている女子がいる。
「星月…?」
「ま、真琴…」
何かを言いたそうにしているのかと思うと、体が力んで、固まってしまう。
「誰だれ?お友達?」
背後から、ニコニコした蓑島くんが耳打ちしてくる。
蓑島くんからしたら、感動の再会に見えるんだろう。
私にとっては、本日最大の遭遇クライシスだ。
感動…なのか、何なのか。
後ろめたい気持ちで、いっぱいだ。
「あ…クラブチームの…友達」
…その続きを聞かれるのが、恐かった。