マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「…メンタル弱っ」
「………」
切ない昔話を長々としたその感想が、それ…。
グサッときて、ガクッときた。
はぁ…と、ため息をついて俯く。
「…まぁー。そこが可愛いんだけどね。強がりで儚いの」
「………」
そう言って、頭を撫でてくる。
頭を撫で撫でされるキャラにはまだ慣れないので、恥ずかしくて仕方ない…。
「しかし、無気力状態からよく立ち直ったね」
「うん。去年の雪降る前に、その先輩に急に星天高校のサッカー部の見学に連れてかれたの。プレイヤーがダメならマネージャーはどうかって。サッカーから離れるなって」
「…へぇ」
「練習のサポートや雑用やってるマネージャーさん、何かカッコよかったんだよね…。そういえば、私が選手だった時、お母さんやマネージャーさんに支えられてたなと思って…」
「お母さん?」
「あ、お母さん、少年団でマネージャーやってたの。…で、恩返しってワケじゃないけど、プレイヤーだったこの知識も生かせるし、やってみようかなって。目標出来てから、少しずつ堕落した生活は抜け出してきたけど…」
だけど…あの時の追憶の味も苦い。
今となっては、後悔してることがたくさんある。