マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
…とは言え、荒療治なんですけど。
「もおぉぉ…何て言って電話すればいいのよおぉぉ…」
動揺しているせいか、脳内ごちゃごちゃになってしまい、頭を抱える。
まず、何から説明したら良いのやら…と、考えるだけで気が重くなる。
肩を落とす私に「まあまあ」と、お気楽な声がガサガサした物音と共に聞こえていた。
「…まあまあ、じゃないわよ!勝手に話振っといて!」
「さっきみんなに言ってたこと、も一回言えばいいじゃんー」
「………」
…そうだね。
冷静に考えれば、そうだね。
そうですね…!
やっぱ、敵わない…。
「あのねぇ…」
顔を上げると、そこには。
何かを手にして、こっちに見せている蓑島くんが。
手にしたものは、光に反射してキラリと光る。
「…え?何?」
よく見ると、それは…ネックレスだった。
指で詰まんでいた、細いゴールドのチェーンに揺られてぶら下がる小さいチャーム。
蓑島くんはうふふーと笑っている。
「ネックレス、買ってあげるって言ったでしょ?」
「…え?え?」
確かに、そんなこと言ってたかもしれないけど。
…けど!