マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
恐らく、瞳真が姿を現した。
それに対して、蓑島くんが反論…何?お楽しみって…。
だからこの体勢…?
…って、胸の中に顔を埋めたのは、顔を隠してくれたんだ。わざわざ…。
「っと思ったら、水口じゃねえか!なんだよー!…おまえねー?三位のくせに、俺のメイクラブを邪魔する権利、どこにあんだよ!てやんでえ!バーロー!チキショーめ!」
「な、何っ…!」
「こっちは盛り上がってんだから、去れ!死ね!」
「………」
あぁぁ…蓑島くん、すごい攻撃的!
っていうか、逆ギレ?
さすがの瞳真も絶句しちゃってる…。
この体勢、この状況だもんね…。
すると、またかさかさと足音が聞こえていた。
「瞳真くん、誰かいたの?…きゃっ!み、ミスター蓑島くん?!」
この声は、美優。
美優にまでも見られてしまった。
あぁぁ…もう、二人立ち去って。
(………)
…早く、どっか行って。
「…お?何だ何だ。水口もラブラブしてんのか?あ?…明日、星月に言っとくー!」
「は…はぁっ?!」
「チクられたくなかったら、さっさとたーちーさーれー!みーずーぐーち!さーんーい!」
「…ちっ!」
チクるもなんも、ここにいるけどね…。
それから、足音が遠くなって、静かになっていく。
行った…?
「…もう、行ったぞ?」
二人が完全に立ち去ったのを確認してくれたのか、蓑島くんは私を抱き締める腕を緩めてくれる。
「ふぅぅーっ…」