マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
*蓑島くん、見せない不安に暴走させないで

超次元サッカーなんて致しません

***








(ああぁぁ…)



蓑島くんの粋な計らい(…)のおかげで、一年近く音信不通にしていた仲間たちに連絡しなければならなくなった。

何てことをしてくれるのよ!

さっき遭遇して気まずい雰囲気だったのに、何て言ったらいいんだろう…。



…だなんて、さっきから頭を抱える。



「…あ、そうだ」



うーんうーんと頭を抱える横で、蓑島くんは突然思い出したかのように声をあげる。



「そうだマイワイフ」

「…何よ!」



帰りのバスの中で滑稽な呼び方をされて、更にイラッときてしまう。

ぶっきらぼうに返事をしてしまうが、蓑島くんのニヤニヤした表情にギョッとしたのは言うまでもない。



「…さっき、サッカーやりたいって言ったよね?」

「………」



…言った。

確かに、真琴たちの前で言った。



『だって私、今…サッカーやりたいもん…』



…あれは、正直な私の本音だった。



マネージャーとして、練習している部員を見守っていると。

だんだんウズウズしてくるのが、自分でもわかる。

ボール蹴りたい。走りたい。

試合、したい…。


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