マイラヴレディ～俺の愛しいお姫様

「うっ…」



瞳真が好きで、好きなのに…。

何で、こんな…。



すでに涙は溢れて、ぼろぼろと流れ落ちている。

止まるどころか、どんどん溢れてくる涙を堪えられなくて、声まで出てしまった。



「…えっ！…ええっ！もしや、そんなに水口のことラブなわけ？」

「…悪い？！」

「泣いちゃうほど？！他の女の子とイチャこいてるの見て、泣いちゃうほど？！」

「そうよ！」



強気で反論するが、裏腹に涙は止まらず。

次々にぼろぼろと流れていた。



俯いて泣いている私の頭が、ふわっと触れて撫でられる。

その手は、温かく。



「蓑島くん…」

「…話、聞かせて？」



顔を上げると、いつものいたずらな表情でも、不敵なドヤ顔でもなくて。

手の温度と同じ。

温かくて、優しい表情。



普段見せない表情に、イケメンのキラキラスマイルの殺傷効果もプラスされて…ちょっと。

ドキドキさせられる。



…こんな時だけ、ずるい。

蓑島くん。