マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
麻生球場へ走れ!
***
鍵をかけた倉庫を離れ、荷物を取りにグランドに戻る。
そこには、野球部員の乗ったマイクロバスの傍に、うちのサッカー部員が集まっていた。
すでにマイクロバスに乗り込んでいた野球部員に手を振っている。
「おーい野球部ー。頑張れよー」
「勝てばブロック決勝だろ?勝ってこーい」
朝練後の練習着のまま、サッカー部員はゆるーく手を振っている。
対する野球部員は、緊張の面持ちを見せて軽く手を振るのみの部員もいれば、「うぇーい!」とテンション高く手をぶんぶん振り返す人もいて、様々だ。
「蓑島ー!頑張ってこいよー!」
「ホームラン打ってこーい」
伊野くんと越後谷くんは、後方の座席に向かって手を振りエールを送る。
出てきた名前を耳にして、ドキッとさせられてしまった。
その後方の座席の窓が開いており、そこから身を乗り出す輩が一名。
「うぇーい!サンキュー伊野っち!えっちん!大間のマグロ、一本釣りしてくるぜ!」
「違う違う。ホームランだっつーの。ホームラン」
「試合でなく漁に出るつもりかおまえわ!」
ハイテンションなボケは、さらりと突っ込まれている。
鍵をかけた倉庫を離れ、荷物を取りにグランドに戻る。
そこには、野球部員の乗ったマイクロバスの傍に、うちのサッカー部員が集まっていた。
すでにマイクロバスに乗り込んでいた野球部員に手を振っている。
「おーい野球部ー。頑張れよー」
「勝てばブロック決勝だろ?勝ってこーい」
朝練後の練習着のまま、サッカー部員はゆるーく手を振っている。
対する野球部員は、緊張の面持ちを見せて軽く手を振るのみの部員もいれば、「うぇーい!」とテンション高く手をぶんぶん振り返す人もいて、様々だ。
「蓑島ー!頑張ってこいよー!」
「ホームラン打ってこーい」
伊野くんと越後谷くんは、後方の座席に向かって手を振りエールを送る。
出てきた名前を耳にして、ドキッとさせられてしまった。
その後方の座席の窓が開いており、そこから身を乗り出す輩が一名。
「うぇーい!サンキュー伊野っち!えっちん!大間のマグロ、一本釣りしてくるぜ!」
「違う違う。ホームランだっつーの。ホームラン」
「試合でなく漁に出るつもりかおまえわ!」
ハイテンションなボケは、さらりと突っ込まれている。