マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「…もう。どうしてわかるの?」
ドヤ顔が更にドヤ顔になり「ふっふっふっ…」と笑いだしてしまった蓑島くん。
「俺にはレディのことがわかるんだよ。悩めるレディの気持ちがね?」
「死ね」
「おおっ。来るねえ?あははは!」
私の殺伐とした返答に、今度は大爆笑となった。
ツボに入った?
よく笑うね。蓑島くん。
「さあさあ。スベってもいいから、話してみよう!」
「…もう」
不思議な人。
でも、誰かに聞いてほしかったのは…本当だったのかもしれない。
でも、蓑島くんを信用していいのか?
…いや、本当に誰かに聞いてほしくて、そんなことはどうでもよかった。
---私と瞳真の出会いは、小学一年生の時。
クラスが違ったから、同じ小学校でも接点はなかった。
でも、地域のサッカー少年団で、初めてその存在を確認する。
3つ上のお兄ちゃんの後を追って、チーム初の女子部員として少年団に入った私。
一週間遅れで、瞳真が入団した。
…そこから、私達の関係は始まる。
同じ少年団の『仲間』。
サッカーをする仲間として。
練習、試合はもちろん。
学校でも、休み時間は女子とお絵かきをしたりするんじゃなくて、少年団のみんなと活発に体を動かして遊ぶ。
休みの日には、少年団のみんなでゲームセンターに行ったり、地元のイオンに遊びに行ったり。
瞳真とは一緒にトレセンにも通って。
どんな時も、常に一緒だった。