マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


「何なんだおまえは急に!」

「だ、だってぇ…嬉しかったんだもん、北甲に勝てて…悠介、ホームラン打ってくれてぇ…」

「わ、わ、わかったって!い、い、いいから離れろっ!恥ずかしいだろが!」

「ううぅぅ…」

「…ちっ。おまえは…ったく!」

そう言って、横川さんの頭を撫でて、背中をポンポンと叩いている。

…えっ?!



蓑島くんが、顔を真っ赤にさせている。

焦った表情を見せている。

そんな蓑島くん、見るの初めてかも。

そして、頭…撫でたよ?

しかも、背中ポン?

二人が抱き合っているように見えたのは、言うまでもない。



横川さんはそれでも、蓑島くんの胸の中に顔を埋めて、腰に手を回してギュッと離さず。

「ううぅぅ…」と、泣き声を洩らしていた。

抱き着かれて、離して貰えない蓑島くんは、やれやれといった表情を見せている。



…焦っている?蓑島くんが?

焦るというか…照れてる?



私にどれだけボディタッチをしてきても、してやったり!みたいなドヤ顔を見せている、蓑島くんが?

私の胸を人前で平気で揉んだ、蓑島くんが?

手を繋いだって顔色ひとつ変えない、平気そうにしている蓑島くんが?

簡単に肩を抱き寄せてくる、蓑島くんが?!



横川さんに抱き着かれて…照れてるの?!


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