マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


スマホと財布以外、全部学校に置いてきているので、とりあえず戻らなきゃ。

今はちょうど三時半。

学校も終わり。

次々と校門から出る生徒たちの波に逆らい、私は学校内に入った。





…しかし。

学校、教室に戻ってきた私を待ち構えていたのは。



(…え)



ええぇぇっ!



ノートや教科書を広げっぱなしの私の席に。

思いもかけない人物が座っているのを見て、驚きのあまり、心臓が口から飛び出るかと思った…!

な、何でこの人が!


私がそこに立ち尽くしてフリーズしているのに気付いたのか、ゆっくりとこっちを振り返る。



「よぉ、杉久保さんよぉ…随分と長い長いトイレだったな?1時限目の途中から、今までトイレしてたのか?あぁ?」

「い、糸田先生っ…!」

「どれだけ便出てんのよ。下痢か?食中毒か?ノロウイルスか?」

「い、いえ…」



待って待って待って。

何で何で何で。

…何で、糸田先生がここにいるの?!

サッカー部の顧問、監督である糸田先生が!


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