マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



必死な表情を見せて、声を掛け合って。

その様子は、みんな真剣で。



(…あぁ)



私…何やってんだろ。

みんな大変な時期なのに。

地区予選の出場権がかかった試合が迫ってるのに。

それなのに、私は衝動的になってしまって、こんなペナルティを受ける羽目に。



あぁ…みんなに申し訳ないし、罪悪感でいっぱい。

糸田先生に怒られるとか、ツケが多いよ。



それに…見てはいけないものを見てしまったし。

行かない方が良かったのかな…。




また、ため息が出てしまう。

ペナルティの作業は、7時過ぎまでかかり、結局その日は部活に出れなかった。

疲れたし、いろいろ考え込み過ぎて、家帰ったらご飯食べてお風呂入ったらすぐ寝てしまった。







…翌朝。

すっきり起きて、何気なく新聞を見ていたら。



(あ…)



新聞のスポーツ欄に…載っていた。

蓑島くん…。



《怪物・星天蓑島 2HR 三安打六打点》



ホームに帰ってきたところの写真が大きく載っている。



こんなに大きく…すごい!

その記事をまじまじと見てしまう。



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