マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「何見てるの?」
「…わぁっ!」
急にお母さんが来て、私の背後から新聞を覗き込んでいる。
ビックリさせないでよ、もう!
だけど、お母さんも気付く。
「…あら!あらあら!蓑島くんじゃないのー!新聞に大きく載るなんてすごいんだね?イケメンだもの、またファン増えちゃうー!せづも頑張らないとー!」
「………」
何を頑張るの?私…。
「写真映りいいー!蓑島くんの選んでくれた服も、せづに似合ってて可愛いかったしねー?」
朝っぱらからテンション高くてルンルンしながら、私の背後から新聞を読んでいる。
うちのお母さん、ミーハーだから…やれやれ。
「…瞳真、元気にしてる?」
「瞳真?何、急に」
すると、お母さんは私から離れて飾ってある写真を見ていた。
「お母さん、あんたは何だかんだ瞳真だと思っていたんだけどねー…」
「…何で」
その話は、胸が痛い。
私は瞳真でも、向こうが…。
…でも、もうその話は過去のこと。
「…瞳真だって、きっと彼女いるよ。だってモテるらしいもん」
「え?そうなの?」