マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


糸田先生の監視もあるからか、気を張って寝ないように頑張っている男子の中で、一人ついつい寝てしまった越後谷くんの存在は目立つ。


『あっ!…糸田先生!』


英語の先生が止めたにも関わらず、糸田先生は席を立って、寝ている越後谷くんのところへとゆっくりと歩いていった。

そして、机をガン!と蹴る。


『…わっ!…わわわわぁっ!』


衝撃で目が覚めると、そこには…。


『…寝るなコラァ!越後谷ぁぁっ!』

『ひぃぃっ!す、すみませんっ!』


怒号をあげ、えらく恐ろしい顔を見せる、糸田先生…!


…そして、6時限目も糸田先生は同様に座り込んで生徒のように授業を受けていたという…。

もちろん、私の席に座って…。







「俺、あの衝撃の怒りの顔、夢に出てきたって!軽くトラウマだ…」

「…ご、ごめん…」



すみませんでした。と、謝るしかない…。

まさか、そんなことになっていたなんて。

ホント、行くべきではなかったのかな。


< 377 / 800 >

この作品をシェア

pagetop