マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



「…これ、噂なんだけどさ。片桐先生今月いっぱいで産休に入るだろ?…で、後任が糸田先生だって噂…まさか、視察がてらの昨日の行動?」

「や、や、やめい!もしそんなことになったら、俺達サッカー部員は三年間奴隷だぞ!」

「あぁ…俺、仙道先生が良かった…あぁ!羨ましいな!2組!」

そう言って、伊野くんは隣にいた瞳真と東くんに話を振る。

「えっへへー。仙ちゃん優しいし、ゆるゆるだから何の不満もなしー」

東くんはドヤ顔で、二人をからかっているが。



「………」

瞳真は、ふいっとその場を離れてしまった。

目の前を通り過ぎた時、眉間にシワを寄せて物凄く不機嫌な表情をしていたのを見てしまう。



瞳真…?

すごく機嫌悪そう。

どうしたんだろう。



何かあったんだろうか…。



部員がアップをしているその様子を見ながら、考える。

昨日夕練出れなかったから、余計に何があったか気になってしまう。



思わず、隣にいる美優に尋ねてしまった。



「…瞳真、何かあった?」



すると、美優は「えっ!」とビックリした声をあげる。



「な、何で?何で私に聞くの?」


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