マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
すると、そのツーブロックの男性共々、他の二人の男性も驚きのあまり、フリーズしてしまっている。
「悠介が…女の子?!」
「ゆら以外の女とか、初めてじゃね?!」
「こら。うるさいよおっさん達」
この反応、何だろう…。
蓑島くん、家に女の子連れてきたことないのかな?
私の登場に、かなり驚いているみたいだけど。
「せづ、こっちこっち」
少し離れたところにいる私を手招きしている。
ハッと我に返って、蓑島くんの傍へと赴いた。
「せづ、これ、うちの親父」
「これとは何だこれとは。…あ、こんにちは。悠介の父です…」
その人はペコリと頭を下げていた。
えっ!このツーブロックの人が、お父さん?!
ちょっとこじゃれている感がある、この若そうな人が?!
蓑島くんの、お父さん?!
お父さんと聞いて、飛び上がりそうなくらい、頭がパニックになる。
「す、す、杉久保ですっ!み、蓑島くんのクラスメイトの杉久保ですっ!よろしくお願いいたしますっっ!」
ペコリペコリと頭を何度も下げてしまった。
「杉久保さんっていうんだ。蓑島家にようこそ。ゆっくりしてって?」と、お父さんににこやかに返される。
優しそうな人でよかった。