マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
…やっぱ、恋の盲目フィルターにかかっているのかな?私!
好きになり過ぎてしまうと、良いところだけしか見えなくなり。
その人の悪いところも何もかも見えなくなってしまう。
それが、恋の盲目フィルターってやつ。
でも…。
(………)
何か…。
「…あ、そうだ」
「ん?」
すると、蓑島くんは私に顔を近付けてくる。
私の耳元に。
「…わっ!」と、声をあげてしまうが、そんなリアクションは無視されて、肩に手を置かれ、こそっと耳打ちされる。
な、何?!内緒話?!
『…その服やっぱ似合う』
耳元で囁かれた内容は…私をリアクション大魔王にするには、十二分な内容だった。
…ああぁぁっ!
「…ち、ちょっと!それ、わざわざ耳元で囁く必要あるっ?!」
恥ずかしさのあまり、大袈裟なほど、体ごとバッと後退して離れてしまう。
私の慌てる様子に、蓑島くんはブッと吹き出して笑っていた。
「愛の囁き、大事?…ブッ」
「…笑うなー!もう!」
笑いながら、蓑島くんは先に外に出る。
なんぼも人をおちょくって…!