マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


バカにしてる?…なんて思いながらも、こんなやり取りがくすぐったくて。

もう…なんて、腹を立たせながらも、顔を赤らめて胸をドキドキ高鳴らす自分がいる。

恋の魔法にかかりつつある私は、忙しい。

恋…してるのかな。





蓑島くんの後に続いて外に出る。

そこには、すでにおじさん達の輪の傍に立ち、談笑に加わっている蓑島くんの姿が。



「…おっ!杉久保さん!こっちおいでよ!」



私の姿を見つけて手招きするのは、鹿肉にやられた無職の高志さんという御方だった。

顔全体何となく赤い。酔っ払ってる?



「あ、はい…」

呼ばれて赴き、蓑島くんの横に並んで立つと、その酔っ払い高志さんが「ねえねえねえ!」と大声で話し掛けてくる。

うるさいのホントだね。



「ねえねえねえ?杉久保さん、どこ守ってんの?」

「…へ?えぇっ?!」

どこ守ってるって、何守ってる…?

いきなり何の話?

答えられずに困ってしまい、言葉を濁していると、蓑島くんのお父さんは高志さんの額のど真ん中をノリツッコミのようにバシン!とビンタする。

「おいおい。JKとの初会話が守備位置ってどういうわけ?」


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