マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
そんな酔っ払いおじさん達の様子を、蓑島くんは「あはは」と笑う。
「高校生よりハジけてるって、イタイよー?野球馬鹿」
「うるせえぞイケメンこら。悠介、おまえは生まれた時からイケメンだったよな。憎たらしいぃー」
「あはは。高志くん、母さんが死んでって言ってた」
多少ワイワイと騒いでいるところに「ちわーす」と、男性の声がする。
誰か来た。お客様?
何気なく声の方向へ振り向くが。
(…ええぇぇっ!)
そこには、思いもかけない人物が…!
「こんちわーす。お邪魔しまーす。皆さんお久しぶりでーす」
「…お、紫苑だ」
「紫苑だ。またイケメン来やがったぞ。璃里も一緒?」
「ただいまー」
えっ!
紫苑先輩…?!
何でここに?!
…と、聞くまでもない。
横にいるのは…『クールビューティー』と言われている、ソフト部のエース。
蓑島くんのお姉さん…!
で、あり。紫苑先輩のカノジョ。
カノジョの御宅。
出逢うことは、必然ともいえるワケで…。
「…ん?」
紫苑先輩が、こっちをチラッと見る。
もちろん、目が合ってしまった。
「ん?…う、うおぉぉー!せ、せづマネ!」