マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



「絶対、絶対絶対付き合わない!…このセクハラ大魔王!」

「何を言ってんの。恋愛はまず見た目から入るでしょーに。ムラッとこない女、彼女にしたって仕方ない」

「…本性出たよね?出たね!…付き合っても、絶対好きにならない!蓑島くんのことなんて!」

こんなふざけた人…無理!

「じゃあ、手始めにキスしてみよっか?俺のキス、美味しいぜー?」

「…しない!それに、キスなんてしたことないから美味しいかどうかなんてわかんないし!」

「へぇー。おまえ、生娘なの。こんな大人キレイ系なのに生娘とか、マジギャップでそそられるんですけどー?」

「き、きもい!」

生娘?…おじさんくさい言い方。





「…きっと、好きになるよ?」



その時。

蓑島くんの目が、変わった。

ちょっと本気で…真剣な。




「…俺といれば、絶対俺のこと好きになる」




その真剣な眼差しに…。

またしても、胸をキュンとさせられる。

あぁぁ…イケメン相手って、大変。

たくさん武器を持っていてずるい。

男の子と付き合ったことのない私は、嫌でもいちいちドキドキさせられて仕方ない。



「…ま、目的はおまえを癒すことだから。フリでもいいから付き合おう?」

「は…」

「こっちは見てらんねーの。星月のこと」



ふざけたことを言ってると思ったら。

こうして、ドキドキさせることも言われる。

でも、やっぱりふざけて…でも、またこんなことも言って…。



掴めない人。



経験のない私には、ただ惑わされるだけで。

どうしていいかわからない。




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