マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


昔の菊乃さんは、歳を取って落ち着いた今とは違って、随分パワフルで、少々過激なおばあさんだったらしい。

直ぐ様、娘とその彼氏を相手取り、ぎゃんぎゃんと物申す。

娘もさすがに、まさか際どいいやらしい写真を撮っていたとは思わず。

…だからと言って、その手を緩めることはなく。



『あんたらよくも、私の可愛い可愛い孫にろくてない事してくれたな?!このろくてないバカップルが!警察に突きだしてやる!』

『お、お母さん、落ち着いて!彼だって、ゆらを自分の子供のように可愛い可愛いって言ってくれて…!』

『自分の子供のように?…自分の子供に!いやらしい格好をさせて写真を撮る父親が!この世の中のどこにいる!この変態野郎がぁっ!』

『お義母さん!僕はゆらを我が子のように愛して…わっ!うわぁ!』

『喋るな!お義母さんと呼ぶなぁっ!ポルノ野郎!』

菊乃さん、変態彼氏が喋っている最中に、持っていた日本酒を彼の顔面に吹っ掛けた。

『お母さん、何てことをするの!ポルノ野郎だなんて!…彼は本当に良い父親なのよ!陣太と風太の野球の応援もしてくれて…二人とも彼に懐いているの!』

『やかましわぁっ!…そのろくてない男を庇うのか!この男狂いがぁっ!…もういい。おまえなんか娘でもない。孫三人ここに置いておまえらは出てけえぇぇっ!』


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