マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
…しかし。
もし、その話が本当なら。
そこに私は違和感があった。
「ちょっと待って。私とのデートには、横川さんは着いて来なかったよ…?」
もし、その話が本当なら、あの開校記念日のデートには、横川さんが着いてきたはず。
三人でお食事、お買い物。
…あの時の私だったら、それはアリで楽しんでいたかもしれないけど。
でも、横川さんは『あんたたち二人で出掛けてきなさい』と、逆に二人でのデートを勧めてきてる。
「…そこが、私もよくわかんないんだよねぇ…」
「わからない?」
「天変地異かと思った。ゆらの方から二人でのデートを勧めるなんて。大体、二人にフリでも付き合うことをオススメするなんて…何を企んでいるのかとも思った」
「企んでいる?!ちょ…恐いこと言わないでよ!」
ちょっとちょっとちょっと。
それ、話変わってくるよ?
二人の悪企みに、私巻き込まれてるって…事件性あるでしょ!
すると、私の反応を見て、斗弥子は顔をしかめて私に物申し始める。
「…大体あんたさ。悠介の『偽物』彼女になって、本気で好きになるとは思わなかったの?」
「え?」