マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


「そ、そんなの…ダメ…」



もしそんな事態になってしまったら、本末転倒の極みだ。

また、自分のことが嫌になる。

それに…。



《ゆらのことこれからもよろしくね!仲良くしてやってね!》



横川さんのこと、嫌いになりたくない。

もし、菊乃さんの言っていたことが本当なら…横川さんと距離を置くなんてしたくないし。

仲良くなったんだもん。もっと仲良くしたい。




だけど、こんなこといつまでも続けていたら、何もかもがダメになってしまうんだ。




(………)




こんな事態になったのも…すべて、私の弱さだった。

好きな人を忘れるために、蓑島くんを利用した。

しかし、私は蓑島くんに本気になってしまうという落とし穴に落ちてしまった。



そもそも、いくらオファーされたからって。

…失恋の痛手を癒すのに、人を利用するという考えそのものが間違っていたのだ。




これはもう…腹を括るしかない。




「私…やめる」




握る拳は、震えるけれど。

それは私の責任だ。




誰もが通る失恋の痛手を、痛いからといって逃げる。誰かに助けてもらう。

落とし穴に落ちたのは、逃げた私のツケだ。


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