マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



「…は?」

「斗弥子から聞いてるよ?…蓑島くんにはずっと付き合ってる彼女いるって。ほら、あの…二組の美少女…」

とても有名な子。

野球部のマネージャー。

名前、何だっけ。



私の発言に、最初は首を傾げていた蓑島くんだったが、ひらめいたようで「あー!あー!あー!」と声をあげていた。



「二組って、ゆらのこと?…あぁ、アイツ?彼女じゃねえよ?」

「…はっ?だ、だって」

「あれはただの腐れ縁だから。強いていえば…俺のくノ一?」

「はっ?く、くノ一?!」

何それ。くノ一?お庭番?

あなた、戦国時代の人?殿様?



「ゆ、有名な話だよ?野球部のマネージャーさんと付き合ってるって!だから誰も蓑島くんには手を出さないって!」

「あ、そうなの?でも違うもんは違うもん。ゆらは彼女じゃねえ。幼なじみ。腐れ縁」

「えっ!…でも、やっぱりダメ!蓑島くんはミスターだし!」

「ミスターの彼女だと嫉妬でイジメに合うって?恋愛小説の鉄板だな?…大丈夫。俺が守ってやるから。フッフッ…」

「そうじゃなくて!」

いや、それもあるけど。



ダメ。ダメダメダメ。

やっぱ、この人は無理。

いろんな弊害が…!



< 50 / 800 >

この作品をシェア

pagetop