マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
逃げていたら、何の成長もない。
現に、今度は横川さんに嫉妬するという、同じことを繰り返そうとしている。
そんなの…ダメだ。
「星月…」
「蓑島くんとの関係、もうやめる。きっとまた嫉妬で自分が嫌になると思う…。同じことばかり繰り返すのはもう嫌」
「…いいの?それは、必殺思い込み突っ走りでない?」
斗弥子は私の顔を覗き込む。
その目を見て、私は頷いた。
「こんなことに思い込みも突っ走りもないでしょ。現に蓑島くんと横川さんの間に入り込めないってショック受けてるんだから」
「…だよね?」
「…それに、ここで私が蓑島くんとこのままの関係続けるって言ったら、みんな賛成する?」
「しない…しないね?」
「みんなが証人だよ?」
「ぶっ…」
三人で顔を見合わせる。
そのうち、ブッと吹き出してしまい「くくく…」と笑い声が溢れた。
それはやがて、大爆笑となる。
「あはは!…あははは!そうだよね?この状況で『でも蓑島くん…』って言ってたら、イカれてる!はっ倒す!」
「よく言った!よく言ったよ星月!」
「私だってそこまでバカじゃないもん!彼女がいる人に手を出すとか!…っていうか、斗弥子、そういう事ははっきりと言ってよね?!濁すな!」
「悪い悪い。悪かった!」