マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
二人が揃って、言葉を失って目を丸くしてこっちを見ている。
このリアクション、どう取ればいいの…。
「…あ、でも、ちょっと思い出しちゃっただけだよ?大丈夫!瞳真には美優がいるし。…例えまた好きな想い復活しちゃっても、今度は人の手を借りないで乗り越えるから!」
「星月…」
「わ、私にはここに頼れる友達二人がいるし!前みたいに泣いたりしないよ?!大丈夫!それに、高校生活恋愛だけじゃない!やることいっぱいあるから!…地獄じゃあるまいし!」
…大丈夫。
これは、前のような強がりなんかじゃない。
今なら、そう言える。
「…その話なんだけどさ」
斗弥子は、ため息をついた。
そして私の顔を見る。
「…水口とのこと、もう一回考えなよ。頭の中で整理して」
「え?!」
「必殺思い込み突っ走りがないかどうか」
「な、何で…?!」
斗弥子が何を言ってるのか、わからない。
すると、彩里も一言添えた。
「それは私も思ってた」
「さ、彩里まで?!」
「…だって、水口くんと村河さんの噂、一向に聞かないよ?クラスでは普通に話してるみたいだけど…」