マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
タイミングを見て、早くこのことを告げよう。
蓑島くんに…別れを。
…いや、別れだけじゃなくて、お礼もちゃんと言おう。
蓑島くんのおかげで、あの殺伐とした気持ちは消えたことには変わりない。
瞳真のことも、ちゃんと冷静になれたんだ。
そして…今、昔のような関係に戻りつつある。
昨日少し、ときめいちゃったけど。笑顔が可愛くて。女子扱いされて。
単純…。
…でも、今の瞳真には美優がいるから。
そのぐらいで留めておく。
しかし…瞳真には美優で、蓑島くんには横川さんか。
私は結局、独り。
所詮、こんな結果。
…でも、高校生活は恋愛だけじゃない。
もっと大事なことがたくさんある。
恋愛が叶わないからって何。
地獄じゃあるまいし。
部活の時間になっても、そんなことを考える。
「せづー!後でボール点検お願いー!」
「あ、はい!わかりました!」
「木曜からテスト準備期間で部活出来なくなるから、その前にやっとかないとねー」
「今日が月曜だから、火、水…あと三日ですね」
来週月曜、火曜の二日間、中間テストだ。
テスト前は、部活が停止。
そして、テストが終われば球技大会。