マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
今週は部活があと三日。
…しかし、私にとっては。
今日からのこの三日間が怒涛の日々となる。
テスト勉強してないから?…ではなく。
思いもよらない展開が連続して待っているのだった。
…だからって何?
地獄じゃあるまいし。
…とも、言ってられない展開になる。
「お疲れさまでーす!」
「お疲れー!」
練習も終わって、次々と帰っていく部員や先輩たちとすれ違っては挨拶する。
一足遅いけど、私もたった今ボール点検が終了して、お仕事終了。
すでに美優や先輩マネたちも帰っており、私も帰ろうかな。
そう思って、部室へと足を運び、カバンを手にして部室の鍵をかける。
グランドをふと見ると、まだ残っている部員がいた。
ボールの跳ねる音と、掛け合う声が聞こえる。
「水口!もう一回頼むわ!」
「はい」
紫苑先輩と瞳真だ。
紫苑先輩のお誘いで、たまに二人で自主練習をしている。
その様子を、横目でチラッと見る。
そういや、紫苑先輩。
放課後、私にイオンでタピろうとか誘っていたけど。
この分だと、忘れているような…。