マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


今週は部活があと三日。



…しかし、私にとっては。

今日からのこの三日間が怒涛の日々となる。



テスト勉強してないから?…ではなく。



思いもよらない展開が連続して待っているのだった。



…だからって何?

地獄じゃあるまいし。



…とも、言ってられない展開になる。









「お疲れさまでーす!」

「お疲れー!」



練習も終わって、次々と帰っていく部員や先輩たちとすれ違っては挨拶する。

一足遅いけど、私もたった今ボール点検が終了して、お仕事終了。

すでに美優や先輩マネたちも帰っており、私も帰ろうかな。

そう思って、部室へと足を運び、カバンを手にして部室の鍵をかける。



グランドをふと見ると、まだ残っている部員がいた。

ボールの跳ねる音と、掛け合う声が聞こえる。



「水口!もう一回頼むわ!」

「はい」



紫苑先輩と瞳真だ。

紫苑先輩のお誘いで、たまに二人で自主練習をしている。

その様子を、横目でチラッと見る。



そういや、紫苑先輩。

放課後、私にイオンでタピろうとか誘っていたけど。

この分だと、忘れているような…。


< 505 / 800 >

この作品をシェア

pagetop