マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
「と、とりあえず!蓑島くんとだなんて無理だからね!いろいろもたないもん!」
「も、もたない?…うふっ。何がもたないのー?だーかーら。俺と付き合ったらあんなこともこんなことも出来るからな?うんうん」
「…付き合わないっ!絶対!」
付き合おう、付き合わない。
さっきから、こんな攻防ばかり。
キリない…。
「…何。誰と誰が付き合うの?」
えっ…!
私達の攻防を止めるかのように。
女子の高くて透き通る声が、サクッと横から割って入る。
思わぬ乱入に、体がビクッと驚いてしまい、口擊も止めてしまった。
これ、まさか…。
恐る恐る振り返る。
「…わわっ!」
そこにはいつの間にか、美しい第三者の姿がかなりの至近距離ですぐ傍に立っていて、更に驚かされてしまった。
思わず声もあげてしまう。
こ、この人…!
噂をすれば…!
「だーかーら。誰と誰が付き合うの?」
「あ、あ…」
「おー。ゆらじゃねえか」
噂をしたら、本当に登場してしまった。
くノ一…いや、本妻!