マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
さっき、女子扱いされて喜んでいた自分がバカみたいだ。
エロ談吹っ掛けるなんて、もはやそれは女子扱いではない。
やっぱり、そんな扱い…。
しかし、自分が怒る立場だとはいえ、何となくびくびくしている。
素知らぬフリを装って、姿を本当に見ないようにおもいっきり背を向けていた。
まだそこにいるのが気配でわかる。
帰らないの?気まずい…。
「…そんなこと、あるかよ」
瞳真の不機嫌そうな声が背後で聞こえて、やっぱりビビって怯んでしまう。
あ、どうしよう…。
謝る一言でもかけるべきか、悩みかけた…その時。
(え…)
体が、後ろから包まれる。
ギュッと強く抱き締められて、後ろに引き寄せられた。
…何が起こってるのかが、わからない。
予想外の事に、頭の中の思考が止まりそうになる。
え、何…?
何?!
背後は密着されて、体温を感じていた。
瞳真の顔が耳元にあって、この状況がはっきりとしてくる。
後ろから、抱き締められている…。
…瞳真に。
…え?
何で…何で?