マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様


そう言うと、美優の顔は一気に赤くなり、ますますモジモジ恥ずかしそうになった。



「この時期、朝は寒いからって…彼が小さくなって着れなくなったやつ、貰ったの…」

「彼…?」

「…あ、星月にはまだ話してなかったね」

「………」




話すもなんも…実は、知ってるよ。



彼…瞳真から貰ったの?

そうなんだ。

そのデザイン、瞳真の好みじゃないっぽいけど。

そんなのも着てたんだ…。



そう思うと、切ない感情が胸の中にうごめく。

まるで、胸を引き裂かれるような。



(………)



…え、待って。

私、何でこんなにも切なくなってるの?



美優の口から瞳真の話を聞いて、何で切なくなってるの?



これじゃ、前と同じ…!






「星月…」

「…な、何?」



茫然としているところを、美優に呼ばれて慌てて振り返る。

私を呼んだ美優は…なぜか真顔だった。

真剣で、でも悲しそうで。



「ど、どうしたの?」



その悲しそうな表情に、ズキッと心が痛む。

と、同時に一気に罪悪感が襲ってきた。



まさか、昨日のこと、バレた…!



…だけど、それは不意討ちで。





「…星月は、本当に蓑島くんと付き合ってるの?」



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