マイラヴレディ～俺の愛しいお姫様

「何でって…？」

「………」


し、しまった。

あの現場を目撃していたことを悟られてはならない。

見ていたなんてことが知れたら、大変なことになりそうだし。

蓑島くんが庇ってくれたんだから。



「まあ…確かに、瞳真くんのことを好きだったんだ、私…」

「そ、そうだったんだ…」

「でも、告白したらフラれちゃった」

「ふ、フラれた？！」

美優はウンウンと頷く。





「うん。『星月のことが好きだから』って…はっきり言われちゃった」






(………)




…今、何とおっしゃいました？



《星月のことが好きだから》



…誰が？



だなんて…この話の展開ではもう愚問だ。



(瞳真が？…私を？)



き、今日は何て日だ！



ではなく…なんてことだ！



…今、私の開いた口は塞がっていない。

もう少しで、顎外れる。



度重なる衝撃のカミングアウトに、頭が着いて行かず、ごちゃごちゃしている。

壊れるかもしんない。




…そんなこと、あるはずがない。

瞳真が私を…好きだなんて。

男子の仲間と一緒だった私を…好きだなんて。




…あるはずがない！