マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



女ってのは、やたらとくっついてきたがって。

上目遣いで、猫なで声出してきて。



私のこと好き?だとか聞いてくる。

…付き合ってって言われたから、付き合ってんだよ。わかんねー。



俺を試すような真似をしてくるヤツもいる。

…めんどくせー。どうしてほしいんだよ。



嫌気がさして、もう女とは付き合わないとは思っても。

告白されるたびに、友達から『可哀想だから付き合ってやれよー』と言われ、しょうがないから付き合ってみる。

たまに、泣きながら告白してくる女もいて、断るとまるで重罪人のような気持ちにさせられる。


めんどくせー。


はっきり言って、どの女もみんな一緒なんだよ。

どの果実も同じような味しかしない。

もしくは、見た目だけで食べる前から味がわかる仕出し弁当のよう。

何なんだ。




でも…同じ女でも、星月といるとそんな事を全然考えなくていいんだよな。

そんな恋愛だの何だの話は、一度もしたことがない。

恐らく、星月は俺に彼女がいるなんて話は知らない。

俺も、あえてその話は打ち明けない。

うまく言えないけど…星月に知られるのは嫌だった。



でも、そんなの必要ない。

ただ自分の好きなこと、面白いこと、くだらない冗談を言い合える。

やっぱり、相棒。


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