マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
受験生である俺は、夏休み中はびっしりと塾の夏期講習があって、勉強漬けの日々。
塾と家の往復の毎日で、合間にゲームをする。
ただそれだけの生活を送っていた。
紗耶香とは、夏休みが始まる頃には別れている。
俺が冷たくしたがばかりに、『愛を感じない』とフラれてしまった。
…愛?
そんなもの、最初からねえよ。
中学生そこそこで愛を語るのもどうかと思うけど。
しかし、原因となった紗耶香とは別れても、星月とは元通りになるワケでもなく。
夏休みに入ってからは、姿すら見かけてない。
何をしているのかも…わからない。
アイツ、受験勉強してんの?
進路、特待生の話がきてるって…それ、どうなったワケ?
…わからない。
星月がいないと…つまらない。生活が。
俺達の関係って、こんなもんだったんだろうか。
こんなことで簡単に壊れるだなんて、残念過ぎる。
何もかもが、めんどくせー。
時々思い出しては、そんなことを考えて。
でも、考えたからって何をするワケでもない。
ただ時間だけが過ぎていった。
めんどくせー。
…で、いいのか?
しかし、そんな中。
星月の運命を変えてしまうような事件が夏休み中に起こってしまう。
北海道も暑さのピークを迎える、お盆前。