マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
あぁぁ…それにしても、教室に行きたくない。
蓑島くんに…会いたくないぃぃ…。
教室に向かう足取りは重く。
でも、行かないと…。
「おはよー」
そして。
教室では、予想通りの予想以上の出来事が待っていた。
「星月おはよーっ!」
その小さい体で、教室に入ってきた私にぶんぶんと大きく手を振っている、彩里。
いつもの光景だ。
「朝練お疲れ、星月」
その隣には、軽く手を上げている斗弥子。
これも、いつもの光景だ。
「おはよーっ!マイラヴ星月ーっ!!」
「…はぁっ?!」
いつもの光景…じゃない!
彩里と斗弥子の背後から、ぬうっとデカい人が登場。まるでスタンドのように。
背後から急にそんなセリフを吐かれるもんだから、二人はビックリして振り返る。
突然の彼の登場に、加えて突然の発言に、二人とも困惑しており、疑惑の視線を彼に向けていた。
「ゆ、悠介…?」
「蓑島くん…?」
「とみちゃん、瀬高さんおはよー!」
あぁぁ!何でこういつも突然なのよ!
二人には説明してないんだから!…っていうか、昨日の話、了解してませんけど!
結局、あの後、横川さんに「考えときな?」と言われてその場を離れた。